2012年11月6日火曜日

睡眠時無呼吸症候群ってどこに受診するの?診断に関する落とし穴

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いびきや無呼吸の指摘があった場合、あなたはどうしますか?

呼吸のことだから、呼吸器科?
いびきは鼻やのどの問題だから、耳鼻科?


今回は睡眠時無呼吸症候群はどこに受診したらいいかについてまとめてみます。


睡眠時無呼吸症候群を診てもらうには、どこに受診すべき?

呼吸器内科や耳鼻科、最近だと循環器内科などが、この病気を診ることができますとホームページなどで宣伝しています。では、そこに受診すればいいのでしょうか?

答えは、△です。

この病気を十分に理解しておらず、診療されている医師が多くいるからです。
睡眠時無呼吸ではないと診断されていた方が、別の病院に受診したら重症の睡眠時無呼吸症候群であったということがよくあります。


この病気を診断するのスタンダード検査の終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)をやらずして、判断している医師が多くいます(PSGについては、次回解説します)。

簡単な検査を行い、それで異常がなければ無呼吸でないとするのです。

簡単な検査とは、睡眠中の呼吸をモニターする検査です。
呼吸の乱れが、どれくらいあったかで重症度を決める検査ですが、これには問題があります。



睡眠時無呼吸症候群は睡眠の病気です

簡単な検査の問題点とはいったい何でしょうか?
それは、睡眠の評価をしていないことです。

睡眠時無呼吸症候群を正しく診断をするためには、呼吸の乱れ睡眠の乱れ(脳波の乱れ)の両方をチェックしないといけません。
しかし、簡単な検査では、睡眠の乱れをチェックできません。そのため、重症の方が正常・軽症などと診断されてしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群という病名からわかるように、睡眠の病気なのです。
睡眠の評価をせずして、診断するというのはおかしいと思いませんか?



結局、どこに受診すればいいのですか?

睡眠の病気を専門に診ている医療機関を受診しましょう。

日本には、日本睡眠学会という学会があり、そこで専門の医療機関を認定する制度があります。その睡眠学会認定医療機関を受診することが、質の高い睡眠医療を受けることができるのです。睡眠検査のスタンダードのPSGをもちろん行なっており、その後の治療やフォローの質が確保されていると思います。


今回は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合にはどこに受診したらいいかについてまとめました。この病気は睡眠の病気なので、睡眠専門の医療機関で診てもらうことが、より良いということ。一般病院では、誤診の可能性も否定出来ないということです。

過激な発言かもしれませんが、日々感じていることをまとめてみました。みなさんの参考になれば幸いです。



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